二千年前に生まれた「未病」という考え方。今、日本で最先端の科学技術と融合し新たな進化を遂げています。
未病の状態を改善し、深刻な病にならないようにすることは、高齢になっても楽しく生きる。QOLの向上へ貢献できると期待されています。
病気になる前に予防する、病気を抱えながらもよりよく過ごすことをめざして、統合医療は従来の治療法を超えて、最先端治療や相補・代替医療をも柔軟に取り込みながら、真の意味で「人」のためになる医療を提供する社会システムを構築しています。
例えば「冷え性で肩が凝り、風邪をよく引く」という身体の不調を訴えて医療機関を受診しても、病名がつかない「未病」の状態であり、熱があるなら解熱剤、肩に痛みがあるなら消炎鎮痛剤などが処方され従来の医療は完了となります。
一方「未病」との付き合い方には、近代西洋医学にもとづく従来の医療以外にも実はさまざまな方法があります。食事・運動・睡眠といった生活スタイルの改善から、鍼、灸、カイロプラクティック、アロマテラピー、漢方、ホメオパシーといった相補・代替医療まで、その選択肢は多岐にわたります。
自分自身がこの段階から日々の生活に目を向け、生活スタイル、健康とは何か、あるいは未病の段階から何ができるのか、病気になったらどのような治療を受けたらいいのか考えること、それを実行するには判断基準となる知識を得ることがとても大切だと感じています。
江戸時代、人々に広く読まれていた健康についての書物に貝原益軒の「養生訓」があります。
病が未だ起こらない状態で養生が必要だが、そのまま放置しておけば大病になると書かれています。そして、病になるのは気の少なき人であり、病を治すには気を高めて巡りを良くすることだと教えています。
私は日本の里山奥地で、古代から今も力強く生き続ける実生ゆずの存在を知ってから、植物の力に魅了され汎用性が広く未病ケアに効果が期待できる可能性をたくさん知ることができました。
日本の伝統薬用植物を現代の暮らしに馴染みやすいようにアレンジした「実生ゆず未病ケア」を普及して、人と環境に優しいヘルシーライフを1人でも多くの人へ伝えることがミッションビジネスとなりました。
私がお伝えできることは2つです。
薬用植物の扱い方・未病を癒す養生学を学び「日本型・医食同源」を日々の暮らしに活用する知識。
体のしくみを理解して適切な未病ケアができる技。
ここ数年、セルフメディケーション(健康自己管理)という言葉がようやく認知されてきたように感じています。受動的から能動的に心と身体を考えることが統合医療の第一歩です。
諸外国に比べ日本は保険システムによって多くの人がこの恩恵を受けていますが、その結果、自分の体の状態は医療任せの傾向が強く、病気を治す姿勢も他力本願的要素が強く感じます。
これからは自分の心と体に目を向けて、健康な心身をつくるためにも統合医療を日常生活に取り入れることが大切だといえます。
超高齢化社会での増え続ける医療費に、一人一人がまずできることを始めましょう。