私が化粧水を開発しようと思った動機は、美容とは少し離れた場所で感じた出来事からでした。
数年前、あるテレビ番組で『認知症にはアロマが良い!』と紹介されて以来、朝アロマ・夜アロマの問い合わせが急増しました。
『実家の母へ』『義理の父へ』とギフトとしてお買い求めになる50代の女性から、70代の元気な老紳士まで‥
その勢いにメディア効果の凄さと怖さを感じたことを覚えています。
これまでのライフスタイルでアロマオイルを扱った経験がない人が、ちゃんと使いこなせるのか?
例えば、朝アロマのブレンド、レモン&ローズマリーがブレンドされた精油。
ローズマリーは血圧を上昇させる作用があるし、癲癇発作を誘発させるリスクがあるし、レモンは皮膚刺激や光毒性があるため使い方を間違えるとトラブルを引き起こす要因になってしまう‥
しかし、脳の生理活性には効果的だというコトは実感してるし、メデイア効果でアロマ効果も発表された。
どうやって安全に毎日使い続けてもらえば良いんだろう?
そんなコトを悶々と考えていた頃、毎月訪問している『養護老人ホーム』で80代の入居者の女性へフェイスケアをした時、次のように語っていただきました。
お婆さんになると、シワシワでカサカサ。これ以上見苦しくなるのは嫌なんで、毎日肌にたっぷりお化粧水をつけるの‥ゆずは良い香りやし、色んなコトを思い出せてくれるから、ゆずの香りでお顔キレイにしてもらえるなんて有難いです。長生きしてたらこんなええコトもあるんですね!今日もご馳走様でした。
この一言で、「そっか!ゆず精油とフローラルウォーターで化粧水を作ったら脳も生理機能が活性するし、お肌も潤うし、一石二鳥じゃない⁈」と閃いたんです。
しかし、天然精油と美容成分の原料だけでローションを作るコトが、こんなに難しいとは思いもせず、閃いてから商品完成まで長くかかりました。
こだわって良いモノを作ったから、売れる時代でもありません。
ブランド力が弱いせいか、価格の高さばかり指摘されたり、歯痒い思いをしてきました。
地道にコツコツと伝えていくしかない!
オーガニック ナチュラル サスティナブル
発売開始から一年が過ぎた今月、嬉しい出来事がありました。
健康的で自分らしい美しさを追求する美容月刊誌『美ST4月号』の特集記事『買うべきリストに入れたい「オーガニック辞典」』で国内外のオーガニックコスメのなかで 「ゆずモイスチャーローション」が紹介されたのです!
他の柑橘も育たないほど厳しい環境で生きる「実生ゆず」を大切に育てられている農家さんや、毎年収穫期になると私たちの活動に共感して、余すことなく保管できるよう加工作業を手伝ってくださる支援者の方々と共に汗を流しながら誕生した商品がこのように掲載され感無量です。
また多くの肌トラブルで悩まれる人々の目に止まり実生ゆずの力で心身の健康サポートがお届けできる可能性が広がり、大変嬉しく思っております。
ご推奨くださったオーガニック&ナチュラルコスメプロデューサーの小松和子先生に、この場をお借りして感謝申し上げます。